名前は大事
Amazonは最初からAmazonだったわけではありませんでした。はじめ『カダブラ』という社名だったのですが、電話では「カダバー(死骸)」と聞き間違えられることも多く、パッとしないため、変える必要があるとベゾスたちは感じていました。
1994年10月末まではほかに良いものがなく、暫定的にカダブラの名を使い続けていたようですが、そこで「アマゾン」がいいのでは、と気づきます。アルファベットでAからはじまるうえに、世界最大の川であり、世界最大の書店にふさわしい、とベゾスはビビッときました。
Amazonに行き着くまでにrelentless(ずっと続く)という単語を気に入ったらしいですが、情け容赦がないといった意味もあったため、まわりから反対を受けて採用しなかったそうです。
しかしベゾスはrelentlessになにか響くものがあったらしく、1994年9月にはrelentlessでドメインを取得しています。
relentless.comにアクセスするとAmazonのサイトにつながるのはそのためなのです。私はそれを読んで、初めてそのURLでAmazonに飛ぶことを知りました。
名は体を表す、というように、それ自身がまわりから認識されるために不可欠な「名前」は、言語を獲得した私たち人類にとって存在そのものでもあるといえるものでしょう。
今回は52ページまでを読み進めました。