競争心と怠惰というヒトの本質
今回は123ページまでを読みました。
Amazonが導入した本の売上ランキング機能は、著者本人はもちろんのことその配偶者・編集者・出版社などかなり多くの人々を刺激しました。
朝も昼もランキングをずっとチェックする著者に対して、「ついつい(ランキングを)確認したくなる気持ちはわかるが、次の本を書くとか、もっと生産的なことに時間を使ってほしい」とベテラン編集者のジョン・スターリングが眉をひそめるほどだったようです。
やはり、数字というのはパッと見てわかりやすく、人々を競争に駆り立てやすいため、その心理をうまく利用するベゾスはやり手ですね。
また、今ではAmazonで当たり前になった1クリックで購入できるシステムはベゾスの「できるかぎり簡単に買い物ができるようにしたい」という一言からでした。
Amazonはランキング機能による人々の競争心の刺激と1クリックによる手間の軽減から、よりAmazonを唯一無二のものへと確立していったのでした。
ジェフはAmazonを「地球上で最大級の品揃え」にするために、顧客が注文したらすぐ製品を届けようと心を砕きました。
その中で突拍子もないアイディアが生まれたこともあります。
全ての本を2冊ずつ倉庫に置こうとするノアの箱舟プロジェクトだとか、あらゆる商品をひとつずつ物流センターに在庫しようというプロジェクトファーゴなどです。さすがにこれらは社員の同意が得られずに没となったようですが。